一般的に、大腸菌や酵母を用いる微生物発現系では生産困難なタンパク質は、昆虫細胞や動物細胞を用いた発現系で生産されています。
カイコ-バキュロウイルス系は、カイコ自体をバイオリアクターとすることで、従来の微生物細胞や培養細胞と比較して、組換えタンパク質の高い発現成功率が期待できます。そのため、それら他発現系では生産困難なタンパク質でも生産できる可能性があります。また、本発現系で作製した組換えタンパク質について、翻訳後修飾は糖鎖修飾を除いて動物細胞と同様です。
KAICOでは、九州大学オリジナルのバキュロウイルスゲノムやカイコを利用した「カイコ-バキュロウイルス発現法」をコア技術に、カイコの体内で目的タンパク質を発現させ、研究用試薬、診断薬、ワクチンの開発を進めています。