新型コロナ抗体測定サービス・オミクロン株に対する抗体価を測定可能に
KAICO株式会社(福岡市西区、代表取締役:大和建太、以下:KAICO)は、昨年9月に新型コロナウイルスの抗体測定サービス(商品名:カイコでチェック、以下:本サービス)を開始しましたが、2022年10月26日(水)よりオミクロン株(BA.1)に対する抗体価も測定可能になります。
本サービスは、新型コロナウイルスに対する抗体価(免疫力)を測定するもので、ワクチン接種(または罹患)してからある程度期間が経過した時に、抗体がどれくらい保持できているか確認できるものです。従来はワクチンが武漢株だったので同株に対する抗体価の測定が目的でしたが、今般オミクロン株に対するワクチンの接種が開始されたため、オミクロン株に対する抗体価も測定することができるように改良しました。武漢株での抗体価が高くても、オミクロン株に対しては抗体価が低い事例も見られますので、オミクロン株に対応したワクチン接種の目安を確認することにも利用可能です。
■本サービス概要
本サービスでは、新型コロナウイルスに対する抗体価を測定し、ワクチンの効果を把握することを目的としています。本サービスは、自宅や学校、職場などで自己採血し郵送することにより簡易に、ワクチン接種後に抗体がどれくらい保持できているか、抗体価のレベルの確認ができます。ワクチン接種後の抗体の保持状況には個人差がありますので、個人のワクチン接種後の抗体価を管理し安全・安心に日々を送れることに加え、ワクチン接種のタイミング確認にも利用できます。
サービス内の測定登録画面で武漢株とオミクロン株を選択することにより、オミクロン株の抗体価測定が可能ですので、現在店頭で販売されている商品(またはお手元にある未使用商品)を使用可能です。
■抗体価のレベル表示
測定結果は、イムノクロマト法の抗体の保持有無を提示するのではなく、E L I S A法によって得られた詳細数値を5段階のレベル表示として開示します。このレベル表示は、製品性能試験のデータを元にした平均値を目安としています。
新型コロナウイルスは、季節性インフルエンザと異なり一年中罹患しますので、抗体の有無だけではなく個人の抗体価を把握することにより、ワクチン接種の時期を個人で予想するのに役立ちます。
※今後のワクチン接種者等のデータ分析状況によって、レベル及び説明内容が変わる可能性があります。
■抗体の保持状況には個人差
性能試験のために協力者27名の抗体レベルを評価しています。この追跡データではワクチン接種後の獲得抗体価や、その後の抗体価の減少に個人差があることが見られます。このデータを見るとワクチン3回接種すると武漢株に対する抗体価が個人差なく上がっていますが、その後の経緯から抗体価の保持状況は個人差が大きく見られます。今後再び海外旅行を楽しむようになった時には、現地での重症化リスクを避けるためにワクチンの接種が望まれますが、接種後のワクチンの免疫効果がどのくらい保持できているかの目安にご利用できます。
■なぜオミクロン株も測れるのか
KAICOのコア技術は、カイコを利用した組換えタンパク質開発・生産の技術であり、本抗体測定サービスでは、新型コロナウイルスに対する抗体(返信された濾紙から回収)を、自社生産のスパイクタンパク質と反応、発色させ検出する抗体検査キットを用いて測定します。そのため自社生産のスパイクタンパク質を武漢型からオミクロン型に置き換えるだけで、オミクロン株への抗体が測定可能になります。今後も新規株に対するワクチンが市場に出る際には対応して行く予定です。
KAICOは、難発現タンパク質の医薬品・診断薬・試薬を開発することを目的に、2018年4月に設立した九州大学発のベンチャーです。
今後もカイコの技術を様々な商品開発に活かし、アフターコロナの日常生活における安全・安心確保に貢献することを追求してまいります。
※ この新型コロナ抗体測定サービス・キットセットは、医療機器・サービスではなく研究用製品です。医薬品医療機器等法に基づく体外診断用医薬品ではありませんので、ワクチン接種の推奨、回避を医学的に判断するものではありません。このサービスは、研究や調査を目的としたものです。