九州大学の採択されたAMED「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業」にて分担研究
KAICO株式会社(福岡市西区、代表取締役:大和建太、以下:KAICO)は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development:AMED)のワクチン開発・生産体制強化戦略関連事業である先進的研究開発戦略センター(Strategic Center of Biomedical Advanced Vaccine Research and Development for Preparedness and Response:SCARDA)の公募「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(以下:本事業)」に採択された、九州大学の「カイコ昆虫モダリティによる低価格な国産組換えワクチンに関する研究開発(研究開発代表者:教授 日下部宜宏、以下:本研究開発)」において「ワクチンGMP製造と非臨床試験」を分担研究することをお知らせいたします。
SCARDAと本事業とは
SCARDAは、新型コロナウイルスによるパンデミックを契機に、2021年6月に閣議決定された「ワクチン開発・生産体制強化戦略」に基づき、今後脅威となりうる感染症に対応できるよう、ワクチン開発を先導する仕組みとして組織されました。ワクチン開発に有効と考えられる新規モダリティ(創薬手法)の育成や感染症ワクチンへの応用等の研究開発について、基礎研究から実用化まで産学官が連携して実施することを目指しています。
本事業では、今後のパンデミックに備える観点から、国が定める重点感染症に対して、感染症有事にいち早く、安全で有効な、国際的に貢献できるワクチンを国内外に届けることを目標としており、(1)感染症ワクチンの開発、(2)ワクチン開発に資する新規モダリティの研究開発を実施します。また、感染症有事には、発生前のファンディングを通じて得られた最新の知見・技術や、エビデンスを集積し、迅速・機動的に早期実用化を目指すこととしています。
(AMEDのHPから抜粋:https://www.amed.go.jp/koubo/21/02/2102B_00004.html )
採択・研究開発への参加の意義
KAICOは、難発現タンパク質の医薬品・診断薬・試薬を開発することを目的に、2018年4月に設立した九州大学発のベンチャーです。創業以来カイコで作るヒト用のワクチン上市を目指していますが、従来にない生産方法であるため医薬品分野への参入には高いハードルがありましたが、九州大学の本研究開発が採択されたことにより、新モダリティとしてKAICOのワクチン事業へ多くのバックアップと協力者を得られることになりました。
また本研究開発で、KAICOは有事にいち早く、安全で有効なワクチンを生産できるGMP設備を稼働させ、非臨床試験を担当する予定です。本事業により研究開発費の一部助成を受けKAICOのワクチン事業を加速して行きます。