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養蚕

蚕の飼育環境 

養蚕は主に蚕の餌となる桑の葉が収穫できる5~10月に行われてきました。飼育する上での適温は25℃程度、湿度は70~80%程度とされており、現在では桑の葉を人工飼料に置き換え空調や除湿機などを利用して飼育部屋の温度・湿度管理をすることで1年中飼育を行うことも可能です。

蚕の病気発生を防ぐため、飼育が終われば飼育部屋や飼育道具の消毒が必要になります。 

そんな蚕の飼育方法は多種多様で、一度に何十万頭の規模で飼育している農家もあれば、餌である桑の葉の量や飼育環境に合わせて数千頭、数万頭単位で行なっているところもあります。 

使用する道具も各々で異なり、環境に合わせた飼育が可能です。 


(関連コラム 「蚕ってなに?」)

KAICOと連携協定を締結している駒ヶ根市では、壮蚕(そうさん)から上蔟(じょうぞく)・収繭(しゅうけん)注記 までの作業を現在は使用されなくなった教職員住宅の再活用のもと行なっています。 

住宅の中は、6畳の洋室、8畳の和室、キッチン、風呂、トイレ、とよくある一軒家と同じ環境です。 

この8畳の和室を飼育部屋としており、飼育に使用される道具は主に給桑台、蚕箔、蚕座紙、棚、上蔟時に必要な蔟です。 

駒ヶ根市では、この8畳一間で一度に約1万頭を飼育しています。今年は三度の飼育を行い、全量の蚕をKAICOが受け入れました。 

天然桑葉での飼育では、やり方にもよりますが一年に3回〜4回の飼育が可能です。飼育していただいた全量の蚕をKAICOが買い取ることで地方創生に貢献します。


注記

  • 壮蚕:4齢、5齢時期の蚕。
  • 上蔟:成熟した蚕を、繭を作らせるために蔟(まぶし)に移し入れること。
  • 収繭:繭を蔟から取り外す作業。